INTA 旧会員インタビュー
マーク凡例:●はINTA福島、◆は奥様・淑子さん、■はご主人・マーティー(本名 直尚)さん。 ●(福島) まずは、どうしてオーストラリアに来たのか?というところが興味あるんですが。 ◆(奥様・淑子さん) 主人はビジネスマンだったんです。外資系の大企業に勤めていて。ある日突然「オーストラリアに行こう」って言うんで、私は「えー?!」って(^^;)。 ●ご主人はまた、どうしてオーストラリアに行こうなんて思いついたんですか? ■(ご主人) ライフスタイルを変えたかったんですよね。 長年組織のなかで働いてきたので、日本の大企業のことはもういい、もうわかったという気がしたのと、やっぱり自力でなにかやってみたいというチャレンジ精神もありましたね。 それに大きな組織で働いていると、自分がやっている仕事が直接世の中で役立っているのかどうか、その実感があまり感じられないんですよね。もっと直接お客さんに触れて、直接どのように役立っているのかが分かるような仕事をしてみたかったんです。 ●すごくよく分かる気がします(^^;)。私が「日本の企業で働くのはもういい!」って思ったのと、要素はすごく似ているようです。 しかし、なぜオーストラリアに? たしかご主人はアメリカ留学されたこともあると伺っていますが…。 ■うーん、アメリカは留学中にあちこち行っていたので。なんとなく、なにも知らない場所でチャレンジしてみたかったんじゃないかと思います。 暖かいところ、海が好きなので、そうするとゴールドコーストかな?と。 で、最初は「下見」してみようって思ったんですね。 ◆そう。突然「ボク一人で下見に行ってもいい?」って言うから、「それなら私だってどんなところか見てみたい!」ってことで、家族みんなでゴールドコーストに行ってみまし た。 生活視察ですから、ふつうの観光じゃなくて、実際に生活体験してみたいってことで、そしたら運よく貸し出ししている一軒家が見つかったんですね。それがウォーターフロントでプールとサウナは付いてるしという豪華なおうちで。「こんなステキなところに住めるなら、オーストラリアもいいかな」なんて私、思っちゃって(^^;)。 それで「永住権が取れたら、行こうね」って言ってたんです。そしたら幸運にも主人のマーケティングのスペシャリストという経歴技能が認められ手続きから11ヶ月、1995年11月に取得できて、家族で1996年1月にやってきました。 ●私が永住権取得したのと同じ年。あの頃は今と違って、まだ門戸が広かったですよね。 ということは、ご主人はお仕事も辞められて。それは周りにいろいろ言われたんじゃ(^^;)? ◆はい、「勇気があるかバカかのどっちかだ」なんて言われてましたね(^^;)。 ●私はシドニーで移住したい方たちのサポートもやっていたこともあるんですが、女性のほうがラクなんですね。日本から出てくるとき「捨てるもの」が少ないから。でも男性の場合、仕事だけじゃなくて、安定収入とか肩書きとかステイタスとか全部捨ててくるので、精神的に大変そうです。自我を支えるものがなくなっちゃった、、みたいな辛さがあるようで。 新天地で何をしてどんな生活をしていきたいか? またどうしたらそれが実現できるか?などなど。ご家族抱えてというプレッシャーもあるでしょうし、境地が開けてくるまでは大変だったんじゃないかと思うんですが…。 ■最初の1年は何をすべきか模索していました。その間 淑子がアルバイトに出て、僕は子供の学校の送り迎えや掃除洗濯など主夫のような生活をしていました。そりゃあ不安はありましたよ。仕事もないし、将来のことも白紙だし。 で、1年たった頃、ここは海外だから海外で通用する資格をとったらいいんじゃないかと、その中でアロマセラピーマッサージならこの手ひとつで出来る。しかも国境関係なく誰にでもしてあげられて人に喜んでもらえる。と思い立ったんです。 淑子はもともとアロマに興味があって家でやってましたので、「それを本格的に勉強してみたらどう?」と持ちかけたところ乗り気で。ボクも一緒にマッサージの学校に行きました。 ●淑子さんはその頃からアロマを使っていたんですか。 ◆アロマに出会ったのは12年くらい前のことです。 私は専業主婦で、3人の小さな子供たちを育てていました。4歳の長女がしょっちゅう風邪をひくので、そのたびにお医者さんに連れていっていたんですが、そのお医者さんがいい方で、「これくらいの風邪なら来なくていい」って言うんです。「おうちで栄養のあるもの食べて、ゆっくりしてたら治っちゃうから」って。 そのとき、友達にアロマセラピーっていうのがあると教えてもらって、これなら子供の風邪対策に使えるわ、と思って。デパートの本屋さんで分厚い百科事典のような本を買ってきて勉強しました。そしたら、すごくよく効くんですよね。子供も抵抗力をつけたようで、あまり病気をしなくなってきて。 それと、その頃ほぼ同時に、自然波動法というものも勉強しはじめました。 キッカケは、、、女の子2人のあとに男の子が生まれて。違うんですよね、男の子って。女の子育てたときは思いもよらなかったようなことを平気でされる。クレヨン持たせたらニコっと笑って、いきなり壁に落書きはじめたり。そういうことが、すごくヤンチャに思えるわけなんです。 子供はかわいいし認めてあげたいし、やりたいことはやらせてあげたいのに、自分がどうにも許容できなくて、なんというか、ストレス感じていたんだと思います。 そういう気持ちをなんとかしたかったんでしょうね、なぜか、自然波動っていうものに引かれていきました。宇宙の波動で心身の調子を整えることで健康管理にもなるし、家族にも波動を使ってケアしてあげられるんですね。それで、1年のコースを取ったんですが、この世界奥が深いのでもっと勉強したくて、結局2年くらい通いました。 ●じゃあ、最初は家族の健康管理が目的だったんですね。 ◆そうです。他人にやってあげようとか、ましてや商売として施術しようなんて思ってもいませんでした。 ●それがゴールドコーストに来たら、それを仕事にしてみようと。 ◆そうです。何か手に職を持たないとここで生活していけないと思いましたし、興味あることが仕事になればいいなと感じました。 それで、ふつうは1年かけて取得するコースをイッキに3本同時に取りました。 ●それってトリプル・メジャーってやつですよね? すごく大変だったんじゃないですか? ■もうそのときは、マッサージを勉強してサロンやるんだーって目的が定まってましたから。目標決まってると、がんばれますよね。 ●それで、ご夫婦二人で学校に行かれたんですね。 ◆そう。そしたら卒業間近になって、このホテル(ラディソン・リゾート・ホテル)がもうすぐオープンするんで、マッサージサロンを経営してくれる人を探しているって学校に手紙が来たんです。 学校長がそれを見て、私たちにやらないかとオファーしてホテルに推薦してくださったんです。 そこからは自分たちの力でゲットしなきゃって思って、夫がビジネスプランを作って、私はマッサージを秘書の人にプレゼントして。そしたら、マネジャーの方が「グッドハートを感じる」って言って気に入ってくださったんです! 続きは【第2回:オーストラリアの実生活とサロン運営】へ 感想、ご意見などメール info@inta-j.org にてお気軽にお聞かせ下さい。 また、INTA会員さんで対談ご希望の方、大歓迎です。 ★→会員インタビュー・インデックスに戻る
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