
お薬がわりのアロマ
日常的なトラブルや持病にこそ、アロマセラピーは利用価値大。それぞれ目的に合わせて適当な処方を選びましょう。
アロママッサージ
キャリアオイルに、精油を希釈したもので、全身、あるいは局部(患部)をマッサージします。皮膚から浸透した精油の成分は血液などを通して全身に広がり、さまざまな症状を緩和してくれます。マッサージそのものにも治療的な作用、リラックス作用がありますから、精油の働きと相乗効果をもたらすものと考えられます。
オイルなどで塗布
精油をキャリアオイルに希釈したものを皮膚の部位に塗る方法です。たとえば、咳が出るときに胸と背中に塗る、生理の時におなかに塗る、といった具合です。
おしぼり湿布
洗面器いっぱいのお湯あるいは水に、精油を滴下して攪拌したところに、タオルや手ぬぐいを浸して、軽くしぼったものを対象箇所にあてます。
蒸気吸入
洗面器にお湯をはって、精油を滴下し、あがってくる蒸気を吸い込む方法。のど、気管支、肺などから直接的に吸入された精油の成分が、呼吸器系に働きかけます。
ただし、滴下する精油はできるだけ少なめに。精油の量が多すぎると、粘膜で仕事をしている酵素の働きを阻害してしまい、免疫力が落ちてしまうことがあります。アロマウォーターで代用するのもアイデアです。
アロマバス
香りのするお風呂にゆっくりつかるのは、なんとも贅沢なリラクゼーションですね。
ただし、お風呂に精油を入れるときは、必ず乳化剤を使ってください。そのまま入れると、スキン・トラブル(皮膚刺激)のもとになります。(詳しくは アロマセラピーQ&A (17) を参照ください。)
また、手浴、足浴、部分浴も目的によって活用できます。
マウスウォッシュ
お口のなかもアロマテラピーでスッキリ。うがいから、マウスウォッシュまで、さまざまな方法があります。
- マウスウォッシュ レシピ例
- 風邪予防に:コップ1杯の水に、ティートリーオイル1滴いれて、ガラガラうがい
- マウスウォッシュ:コップ1杯の水に、ローズマリーオイル1滴、レモンオイル1滴いれて、ブクブクうがい
- 歯茎の健康維持に:クレイペースト大さじ1杯にミルラオイル、カモミールローマンオイル各1滴いれて、歯茎をマッサージ
内服
日本では精油は内服薬として認められていませんが、知識さえあれば、実は効果の出やすい方法です。海外では、はちみつに混ぜてなめたり、角砂糖に落としたものを食べたりされています。しかし、素人が気軽に実践するには危険が伴います。興味のある方は、精油の化学組成や特徴、からだのつくり、働きについてよく勉強しましょう。INTAとしては、内服は推奨していません。
座薬
これも日本ではマイナーかもしれませんが、ヨーロッパではよく利用される方法です。ココアバターなどを基材に目的に合った精油を選んでブレンドしたものを固めて、肛門や膣に入れます。最初は抵抗あるかもしれませんが、粘膜なので精油の吸収率が高いようです。
カンタン!アロマセラピー講座 (6) アロマの応用